1つ前の記事ではAWSのVMであるAmazon EC2のCPUとその性能をまとめました。
今回はVMのコストに大きなアドバンテージを持つOCIのVMについて調査していきます。
前回の記事でまとめたAWSの性能表と比べながら読んでいくと面白いかもしれませんね。
ベンチマークの条件
・2vCPU(1-2OCPU)でのプログラム実行速度を測定
・OracleLinux8で実行
・可用性ドメインAD-1で実行
・以下のコマンドを10回実行してそのうち最速の時間を測定
$ time for i in {1..10000} ; do echo $i; done
Intel製CPU
OCIではAWSのように実行時に割り当てられるCPUに当たり外れがないようで常に同じ種類のCPUで実行されます。
Optimized3は公式から「OCIの中でも最もシングルスレッド性能が高いシェイプである」と語られている通り、シングルスレッド性能は高いのですがなぜか今回のベンチマークではStandard3に劣る結果になりました。
と言ってもOCIのVMはなぜか処理時間がブレてしまい、遅いと表の3倍くらいの時間がかかる時もありました。
もしかしたら平均で取ってみるとOptimized3が一番早かったりするのかもしれませんね。
AMD製CPU
AMD製のCPUでは最高速度ではAWSのc5a系インスタンスを上回る結果になりました。
しかしこれらのシェイプも処理時間の結果に大きなブレが生じており、遅いと表記の2-3倍ほど時間がかかってしまっていました。
平均値で取るとAWSに勝てているかは不明です…。
ARMアーキテクチャ
ARMアーキテクチャとして採用されているのはAWSのGraviton2と同じNeoverse N1です。
そのためか、AWSのGraviton 2と全くおなじ処理時間が最速となりました。
OCIではオンデマンド料金でAWSのGraviton2系インスタンスの1/3程度で実行できることを考えると、単純なVM用途であればこちらに軍配が上がりそうですね!
おわりに
OCIのコンピュートサービスはAWSのEC2と比較すると1/3程度の値段で実行することができます。
それを踏まえた上でCPU性能を比較してみると、最高処理速度ではOCIの方が上回っていますし、カタログスペックだけみてもAWSより性能の高いCPUが使われていることが分かりますね。
OCIではvCPUとメモリの割り当てをフレキシブルに変更できる点もメリットとして大きいです。
単純なVM用途としてサーバーを立てたいのであれば、OCIを採用することでコストを大きく抑えられるかもしれませんね!
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