従来であれば誤ってAMIやEBSのスナップショットを削除した場合に、それらを復元することは不可能でした。
しかし最近発表された[ごみ箱]という機能を使うことで、削除を実行してから一定期間が経過するまでは復元が可能になります。
誤って削除してしまう場合のセーフティネットとして機能するサービスになりますし、
この設定自体は無料で利用可能なので企業のアカウントなどでは設定しておくのが良いと思いました。
にしても、この機能の日本語名はもう少しなんとかならなかったのだろうか・・・(笑)
要点
・AMIやEBSスナップショットを削除後にも復元できるようになる
・ごみ箱機能自体は無料で利用可能
・AMIやスナップショットの削除後、一定期間が経過するまでごみ箱に保持される
・ごみ箱に保持されている間は通常通りのAMI・スナップショットの料金がかかる
・保持期間が過ぎると完全に削除される
ごみ箱コンソールの開き方
ごみ箱の設定コンソールはどこから行けば良いか分かりにくいと思います。
EC2コンソールのAMIから[Recycle Bin]を押下するか、EBSスナップショットの項目から[ごみ箱]を押下します。
すると[Recycle Bin Console]が開きます。
今回はせっかくなのでAMIとEBSの保持ルールも作成してみます。
保持ルールの設定
保持ルールはAMIとEBSスナップショットのルールをそれぞれ別々に用意する必要があります。
また、保持ルールを適用する対象を絞るためにタグを設定することができます。
とはいえ人的ミスによる削除はどのリソースに対しても起こり得ると思いますので、[すべてのリソースに適用]で設定を作成して良いかと思います。
ということで、試しにAMIを削除した場合に1週間の間はリソースを保持する設定を追加しました。
同様の設定をEBSスナップショットでも作成済みです。
◆注意事項
保持ルールは作成後、数分程度待機しておく必要があるようです。
保持ルールの作成を確認してすぐさまAMIを削除したところ、ごみ箱へ移らずに永遠に戻れない電子の海へ消えてしまいました。。。
動作確認
EC2コンソールのAMIの項目からは該当のAMIは削除されたことになりましたが、
Recycle Bin Consoleのリソース項目では対象のAMIが保持されていることが確認できました。
復元
復元を実行すると一瞬でEC2コンソールのEBSスナップショットに項目が復元されました。
あくまでEC2コンソールからは論理的に削除しているだけで、きちんとデータは保持されているようですね。
おわりに
新機能の[ごみ箱]を試してみました。
基本的に料金はかからないため、意図しない削除の対策として有効にしておくべき機能だと思います。
デメリットがあるとしたら、本当に直ちに削除すべきスナップショットなどを削除したつもりで実は消えていなかったなんてパターンが起こりうることと、
削除してるつもりでスナップショットを作成&削除を繰り返し続けているとごみ箱にたくさんリソースが保持されて思わぬ料金が発生してしまうなんてパターンくらいでしょうか。
前者は誤って顧客情報のデータを保持してしまって直ちに破棄しなければならないとか、セキュリティ案件系で対応したつもりで対応できてなかったパターンとかは困るかもしれませんね。
とはいえ、
基本的にはデメリットは無いに等しいので、これを機に有効にしてみてはいかがでしょうか。
コメントを残す